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木材塗装ライブラリー

指示通りに塗れないことがある

オイルステインでどこが悪い?

オイルステインでどこが悪い?前項で述べました様に、木材塗装の世界で最も混乱している用語が「オイルステイン仕上」です。そこでこれを例に、なぜこれを「木材透明着色仕上」と呼んだ方が正確なのか、やや詳しく説明します。なぜなら、用語の混乱の全てを解説することはほとんど不可能で、この例で全体を察しても頂きたいということです。

1. 官公庁塗装仕様種別の略号表示例
お察しの通り、オイルステイン仕上という用語は現在でも立派に(?)生きています。生きているどころか、大手を振って通用しているのです。その一例が「官公庁塗装仕様種別の略号表示」です。
官公庁の仕事で「塗装」する場合は、図面などの指示にはこの略号を使え、と指示したマニュアルがありますが、ここにちゃんと「オイルステイン塗」は「OS」と略記せよ、と書いてあるのです。
つまり、オイルステインという「専門用語」はこれほど強力に業界に定着している大きな例です。従って、建築家やデザイナーの方が図面や作業の指示に、「OS」と記入して当然と言えば当然ということにもなります。

2. 指示通りに塗れないことがある
以上の様に、「オイルステイン」は現在も健在なのです。ですから建築家やデザイナーの方々は「OS」を指示として使用します。これで片付くなら問題はおこらないのですが、最近は「情報化時代」で、「2液性ウレタン塗料のクリヤー」をかけてほしいとの「追加の指示」がつくことがあります。
この2液性ウレタンクリヤーは丈夫な表面塗料として知られた存在です。従って「丈夫ならこれを塗っておこう」と追加するわけですが、ここで塗る者が「正直に」オイルステインつまり油性の塗膜の上に2液ウレタンクリヤーを塗ると、あとでペロリと剥げやすく事故が起こりやすいのです。油性の塗膜には、油性の上塗り塗料しか密着しないからです。
けれども、指示には「OS+UC(2)」とあるため、塗った者の間違いではないのです。そして、「発注者の方の指示通り」に塗って、ペロリと剥がれてしまうのです。。

3. 指示通りに塗らない方が合格する
塗装のプロでも、新しい塗料で経験がないと、つい指示通り塗ってしまうことがあります。
しかしながら、これは必ず苦情となって塗り直しとなりますので、かしこくなります。よって一度ペロリと剥げた経験があるプロは、次はたとい「OS+UC(2)」と指示されていても、「オイルステイン」を塗らないのです。
水溶性や、油性でも水溶性でもない着色剤を使った塗料で塗って、その上に2液性ウレタンクリヤーを塗って仕上げます。こうすることで剥げることはなく、クレームも起こらずに済む・・・。けれども、この様な時プロは気分が落ち着かないのです。
つまり、指示通りに塗らないものが結果として「合格」し、発注通り正直に言われた通りに塗ると、クレームが生じるという、実におかしな現実が存在するとのです。

工作社「室内」設計者のための塗装 岡田紘史著より